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メルマガ
「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」
2014年10月 : 第96回目




皆さん、こんにちは。
おいしいものが大好きな、土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の竹村です。
あなたは【おいしいものをさらにおいしくして食べたい!】
と思いませんか?
このメルマガは、日本の旬の本当においしいものをご紹介し、
さらに一層おいしくして楽しむ秘訣も併せて、
月1回程度のペースでお届けいたしております。


さて、朝夕はやっと涼しくなってきましたが、
まだまだ高知では、昼間は暑い日が続いています。
そうはいっても、日に日に秋は深まり、
これから旨みののった食材がドンドン出て来る季節です。
そこで今回は、そんな秋の味覚の代表選手、
サツマイモを取り上げましょう。
しかも、
サツマイモのスーパー品種と言われる
「高系14号」系を使った、かき揚げです!


「高系14号」とは、昭和20年(1945年)に
高知県農事試験場が選抜育成して品種登録した
サツマイモ
この品種は、その後全国各地で大ヒットし、
「東のベニアズマ、西の高系14号」と言われるほど、
西日本の
サツマイモの中心品種になり、
現在でもこれをしのぐスーパー品種は登場していないのだそう。
徳島の「なると金時」、石川の「五郎島金時」、
宮崎の「宮崎紅」、鹿児島の「べにさつま」、
千葉の「大栄愛娘」、高知の「土佐紅」などの有名品種も全部、
「高系14号」の系統だというのですから、
これはなかなかスゴいことなのではないでしょうか。
と、いうことで今回は、そんな「高系14号」系列の「土佐紅」を、
ファームベジコ(http://vegeco.jp/)
の長崎さんからいただきましたので、
それを使ったかき揚げを作ってみました。


ではまずは、
サツマイモ全般について、少しウンチクを。
サツマイモは、ヒルガオ科の植物の肥大化した根の部分で、
甘藷(かんしょ)とも呼ばれます。
原産地は中米ですが、
今では世界中の生産の約9割がアジアで作られているのだとか。
ある程度暖かいところで取れますので、
日本では西日本が中心になるようです。
日本には、中国から伝わったようで、1600年頃に琉球に伝わり、
1700年代初めには、薩摩藩が栽培を始めるようになったようです。
中国から伝わった芋ということで、
沖縄や鹿児島では唐芋(からいも)と呼ばれるようになったのだとか。
そして、各地で起こる凶作や飢饉を度々救ったことなどから、
江戸幕府の目にとまり、
栽培が奨励されて全国各地に普及したのだそうです。
関東では薩摩藩から伝わった芋なので、
薩摩芋と呼ばれるようになったようです。


サツマイモの現在の主な産地は、
鹿児島県が全国の約4割近くを占めてトップで、
2位の茨城県、3位の千葉県、4位の宮崎県までを合わせると、
8割近くになるようです。
高知県は、生産量ランキングでは8位あたりと、
あまり大きな産地とは言えませんが、
小規模な生産者がたくさんいる芋好きの県なのだとか。
確かに、芋けんぴやヒガシヤマ、日曜市名物の芋天など、
サツマイモを使った人気アイテムが、たくさんありますしね。
また高知県は、温暖な気候を生かし、
全国に先駆けて出荷される
早掘り
サツマイモの産地として知られているようです。


そして「高系14号」についてですが、最初にお伝えしたように、
昭和20年に高知県農事試験場で
早掘り用品種として選抜育成された品種です。
特徴は、肥大性に優れ、早掘りが出来る品種であり、
貯蔵性も非常に高く、加工用としても優れているようです。
果皮の色は赤みが強くやや厚みがあり、
果肉は生の状態ではクリーム色をしていて粉質、糖度が高く、
加熱すると黄色くホクホクとした甘い芋に仕上がるのだそう。
ただし、どの
サツマイモもそうですが、
収穫して充分に寝かせたものでなければ、
甘みは期待できないのだそうです。


続いて
サツマイモの収穫時期ですが、
早掘りでは5月下旬から7月下旬で、
一般には8月中旬から11月頃のようですが、貯蔵がききますから、
食べ頃の旬としては10月から2月頃までが一般的のようです。


次に
サツマイモの栄養価などについてですが、
まずブドウ糖・果糖・ショ糖を2~7%含むため、
芋の中では甘いことが特徴なのだそう。
さらに、
サツマイモは貯蔵することにより、
組織内のアミラーゼの作用によって、デンプンが分解され、
デキストリンや還元糖になるのだそうです。
つまり
サツマイモは、
貯蔵によってより甘くなるということなのです。
また
サツマイモは、食物繊維を約1%含み、
これはジャガイモより多い量なのだとか。
比率としては多くはないのですが、
他の野菜に比べて、食べる重量が多くなる場合が大半なので、
結果的に効率よくたくさんの食物繊維を摂ることができるのだそうです。
食物繊維には様々な効果がありますが、便秘解消効果や、
腸内善玉菌の栄養源となって免疫力がアップする効果などもあるようです。
さらにビタミンCも多く含み、
サツマイモのビタミンCは加熱しても2/3程度は残るため、
風邪予防や疲労回復、肌荒れ防止などの効果も期待できるのだそうです。
さらに、カリウムを豊富に含んでおり、
カリウムはナトリウム(塩分)を排出させる働きがあり、
高血圧に効果があるようですし、
さらにさらに、ビタミンEも含まれ、抗酸化作用があるため、
体内の活性酸素を減らす効果もあるようです。


最後に
サツマイモの豆知識をひとつ。
サツマイモのデンプンは加熱すると麦芽糖に変わりますが、
これが
サツマイモの甘味成分になります。
この時に活躍するβアミラーゼという物質は
50~75℃あたりが活動範囲なのだとか。
ですから、電子レンジのように一気に加熱されると、
甘味があまり作られないまま火が通ってしまうので、
電子レンジ調理には不向きなのだそうです。


では早速、
サツマイモ(土佐紅)のかき揚げを作ってみましょう。
酒の肴としてよりおいしくなるように、
今回は小エビも使ってみました。
土佐紅と小エビのかき揚げです。
まずは土を落とすため、水洗い。
土佐紅の鮮やかな紅色が出現し、目も楽しませてくれます。
これをまずスライスして、千切りに。
芋けんぴくらいのイメージで切ってください。
大きめの芋1本だけでも、結構な量になります。
用意した小エビと一緒に、コロモを付けて・・・。
油の温度を、コロモを落として確かめて・・・。
土佐紅と小エビのバランスを考えて固まりを作り、
油の中へえいっと投入。
いい香りが漂ってきました。
表面がコンガリとキツネ色になったら、油から上げます。
これはカンタンですね。
土佐紅と小エビのかき揚げの完成です!


さて、このお料理のおいしさを、さらに倍増させるには・・・
旬の日本酒と合わせて楽しむこと!・・・ですよね!
今回は、秋しか飲めない秋の生鮮酒、
司牡丹・生鮮酒〈秋〉ひやおろし純米酒」を合わせていただきます!
http://www.tsukasabotan.co.jp/tukasa/maborosi/hiyaorosi/hiyaorosi.htm
春先に搾られた新酒を、酒蔵内にて貯蔵し、
熟成して旨みが乗ってきた秋風が吹く頃に出荷されるお酒を
ひやおろし」と呼び、
江戸時代にはツウの間では最も美味しいお酒と言われ、
秋しか飲めない貴重な旬の風物詩だったのだそうです。
その旨みたっぷりのリッチなおいしさは、旨みの乗った秋の旬の食材と、
見事な相乗効果で互いのおいしさを引き立て合います!


では早速、「土佐紅と小エビのかき揚げ」と
司牡丹・ひやおろし」をいただいてみましょう!
まずは、天日塩をチョコッとつけて、かき揚げを一口・・・。
サクッ、パリッ!
思った以上にカラッと揚がっていて、上出来です!
しかも、棒状の土佐紅が、芋けんぴのようにカリッと揚がっていて、
塩味で強調された甘みも申し分ないですし、
そこに小エビの旨みと風味が加われば、
これは立派な酒の肴になります!
予想以上においしいです!


では続いて、「
ひやおろし」をキュッと・・・。
うん!間違いない!これはおいしい!

サツマイモの大地の味わい、
小エビの大海の味わい、
お酒の清流の味わいが、
口中いっぱいに膨らんで、
まるで大自然が奏でる交響曲のように、
全身に沁み込んでいくようなおいしさといえるでしょう。
これは交互にやると、「やめられない、止まらない!」になりそうです。
サツマイモを千切りにした点と、
小エビの風味が効いている点が、ポイントですね。
このお料理、本当にカンタンな上に、とってもおいしいですから、
是非お料理が苦手な方にもお薦めします。


春夏秋冬、山川海、四季折々のおいしい旬の食材に恵まれた日本。
それら旬の食材を、より一層おいしくしていただきましょう。
そしてそのために、日本酒を上手に活用しましょう。
そんな食生活こそが、あなたの人生を健康で楽しくし、
10倍豊かなものに変えてくれることでしょう。



■ 「司牡丹・生鮮酒〈秋〉ひやおろし純米酒」は、コチラをクリック!
  http://www.tsukasabotan.co.jp/tukasa/maborosi/hiyaorosi/hiyaorosi.htm

■ メルマガ「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」  司牡丹酒造(株)発行
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